県議会公明党として、新型コロナウイルス感染症の対策について湯崎広島県知事に要望書を提出しました。
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新型コロナウイルス感染症の対策に関する要望について
令和2年5月13日
広島県知事
湯﨑 英彦殿
公明党広島県議会議員団
団長 栗原 俊二
政府は5月4日、全国を対象にした緊急事態宣言を5月31日まで延長したが、その後新規感染者数が抑えられ、医療提供体制も改善がみられるため、多くの府県を対象に宣言を解除する方向で調整に入ったと伝えられている。政府は5月14日に最終判断するとしており、本県も解除が想定される。
本県の感染状況については、5月12日時点での感染者確認市町は11市町、感染者数165名、死亡者2名であり、ここ9日間は新規の感染者数ゼロとなっており、これまでの取り組みは確実に成果を上げている。緊急事態宣言解除により、今後他者との接触が広がり、感染流行の「第2波」が襲来する可能性を指摘する声も多く、今後の対応については「新たな生活様式」や他県との移動自粛を継続するなど慎重な対応を求めたい。
一方で、緊急事態宣言の延長は、個人事業主や中小企業などの資金繰りをさらに悪化させ、雇用にも深刻な影響を与えている。解除後も即座に経済が回復するとは考えにくく、現場に近い地方自治体の役割はますます大きくなるとの声がある。
まずは先日可決した補正予算の早期執行が求められるところであり、併せて追加的な対策も急ぐ必要があると考える。公明党広島県議会議員団では、引き続きの追加的予算措置を求めるとともに、我々が地域で伺った切実な訴えの中から、当局に求めるべき項目を次のとおり取りまとめた。今こそ住民や事業者の努力と忍耐が実を結ぶよう、当局の迅速かつ積極的な対応を求める。
< 重点要望項目 >
○ 医療体制の整備
○ 経済・雇用対策のさらなる充実
○ 教育現場への対応
○ 地域生活への支援
○ 文化・芸術活動への支援
< 個別要望項目 >
1 医療体制の整備
(1)PCR検査体制におけるマンパワーの充実
(2)オンライン診療対象医療機関のさらなる拡大
(3)医療資材の十分な確保と安定供給
(4)医療従事者等が担う医療現場体制への継続的なサポート
(5)医療従事者等への偏見や差別の防止策の推進
(6)医療従事者への処遇改善
2 経済・雇用対策のさらなる充実
【経済対策】
(1)金融機関の融資促進支援
(2)経済対策のワンストップ相談体制の構築
(3)新型コロナウイルス感染症の拡大を原因とした倒産防止策の充実
(4)新たな生活様式に合わせた中小事業者の施設整備に対する支援
(5)観光業に対する財政的支援
【雇用対策】
(6)失業者の情報収集と早期対策の実施
(7)補助金等の申請サポートにおける専門職の活用支援
(8)新卒学生や生徒の就職活動支援
(9)県における会計年度内の失業者雇用
3 教育現場への対応
(1)オンライン学習の環境整備促進
(2)アルバイトや仕送りの収入減の困窮学生に対する支援強化
(3)高校3年生を優先した授業再開
4 地域生活への支援
(1)社会福祉施設等における処遇改善対応
ア 福祉サービス施設職員の特別手当へ充当する支援金の給付
イ 介護崩壊防止のための介護事業者への支援強化
(2)公共交通事業者への財政的支援
(3)外国籍の県民や視覚・聴覚障がいのある県民など情報弱者に対する情報提供
・自治体窓口職員の透明マスクの着用による聴覚障がい者への対応
(4)出水期に備えた、災害時の避難所における3密(密閉、密集、密接)回避などの対
策の促進
(5)外出自粛の長期化に伴うDVや児童虐待の防止対策の強化
(6)特別定額給付金の対象外となる新生児への支援
5 文化・芸術活動への支援
(1)無観客公演やウェブ作品への補助
6 その他
(1)新型コロナ対策の広島県独自基金の造成
(2)県事業の見直しによる財源確保(県庁舎建替基金の活用等)